かみ合わせの問題が引き起こす、歯の病気(根管治療、審美歯科)

1611265

 

前歯の破折や変色歯の治療を行う場合、治療に先立ち、きちんとした検査を行うことが、後々のトラブルや、歯の病気の再発を防ぐことにつながります。

写真の状態が起きた原因は、不正咬合の影響が大きいと考えられます。

1611266

1611267

 

下の歯並びの悪さと、上下の歯のかみ合わせの悪さが、左の前歯の神経を損傷し(咬合性外傷)、歯の神経が壊死し、その後、壊死した歯の神経(歯髄)の中のヘモグロビンが酸化し、歯を黒く変色させ、さらに咬合性外傷が継続して、その歯の損傷を続け、強い咬合力がかかった時に歯の破折を引き起こしたと考えられます。

そのため、もし、その歯の神経の治療(根管治療、歯内療法、歯の神経の治療)を普通に行っても、術後の治癒、予後が悪くなったり、咬合性外傷による歯の損傷が継続し、さらに、外傷性咬合による歯周病(歯槽膿漏)も引き起こすことにつながる可能性が高くなります。

 

そのため、専門的には、治療に際しては、現在の歯の病気(歯の問題)を改善、治療する共に、現在の歯の病気(歯の問題)を引き起こした原因も、根本的に治療しておくことが望ましい治療になります。

 

1611269

まずは、きちんとした歯の神経の治療(根管治療、歯内療法、歯の神経の治療)を行います。その際、歯の根っこまで、変色した歯のホワイトニングも、見えない基礎治療として行っておきます。

16112610

 

16112611

 

16112612

 

その後、前歯の破折や、変色を引き起こした、不正咬合、不正歯列を、歯列矯正、矯正歯科治療で治します。その際に、いったん矯正治療中もなるべく審美的に治療できるよう、矯正治療用の仮歯を入れておきます。

16112613

16112614

16112615

矯正治療が終わった後、しばらく歯の保定を行います。

この状態で、根本的な治療が完了し、最終の審美歯科治療を行います。

16112618

1611264

本来の患者様の口元や歯の固有色を再現して、あえて、セラミッククラウンに色付けを行い治療を完了します。

16112616

1611268

16112617

 

術前と術後の口元の比較です。

 

これで、今後のお口全体の問題の予防治療も含めた治療が行えました。

根管治療による蓄膿(歯性上顎洞炎)の治療

歯の根の治療(根管治療、歯内療法)を長期間受けていたが、症状が改善せず、当院にて、根管治療を希望して来院。

151210(46)

2015年12月10日 初診時レントゲン

151210(45)

151210(47)

151210(44)

2015年12月10日初診時口腔内

 

151215(36)

2015年12月10日 初診時CTにて、右上顎洞(右の副鼻腔)に不透過像がみられ、炎症症状が拡大していることがわかった。

151215(35)

前後面のスライスCT画像

151215(33)

左右面のスライスCT画像

 

151222(11)

2015年12月22日 当クリニックにて根管治療の再治療開始

 

160122(4)

2016年1月22日 根管治療の術直後確認レントゲン(根管治療3回目のアポイント時)

 

160205(2)

2016年2月5日 術後経過確認時のCT画像

右側の上顎洞の炎症(粘膜の肥厚)が消失し、自覚症状も消失した。

160205(1)

左右面のスライスCT画像

160205(0)

前後面のスライスCT画像

 

このように、蓄膿(上顎洞炎)の治療には、歯が原因の歯性上顎洞炎と、鼻が原因の鼻性上顎洞炎との鑑別診断が重要で、更に、その症状が、歯が原因の歯性上顎洞炎の場合、適切な、根管治療と、根管治療と抗菌剤の投薬、抗菌剤の投薬のみ、などの適切な治療法の選択で治療することが可能です。

根管治療の偶発症のリカバー治療(根管内破折器具の除去と根尖病変の治癒)

140516(118)

根管治療(歯の根の治療)を受けたにも関わらず、痛みが続くため、根管治療の専門治療ができる歯科医院を探して、当院に来院されました。

初診時の、レントゲンで、歯根膿瘍、根管内の器具の破折、歯石、歯垢の付着による歯周組織の問題などがみられましたが、根管治療の再治療で症状が改善できると診断し、治療を行いました。

140516(119)

140516(117)

初診時の状態

140516(121)

虫歯、歯髄(歯の神経)の感染、壊死組織、根管内破折器具がみられました。

140516(120)

虫歯になっていいない歯質はなるべく削らずに、複雑な形態の歯髄(歯の神経)を適切に治療しながら、根管内破折器具も除去し、ました。

 

140516(122)

その後、根尖の歯根膿瘍を治療しました。

140516(123)

根尖の歯根膿瘍(歯根嚢胞)を治癒させ、歯の根の保存剤を入れ根管治療を終えました。

140516(124)

歯をなるべく削らない、歯をなるべく残しながら、なおかつ虫歯や感染牙質の取り残しはないようにきちんと治療し、歯を元通りの丈夫な歯に回復するように治療しましした。

140516(125)

丈夫で、審美的なセラミックの歯できれいに回復し、咬み合わせのバランスもいい状態で治療を終えました。

問診・カウンセリング・緊急処置

 

現在の症状、治療に対してのご希望などをお伺いします。(お顔とお口の写真、お口のレントゲン、歯のレントゲン等の基礎検査を基に)

140508(19)

 

140508(17)

140508(21)

140508(20)

 

歯の根元や周りに、歯ぐきの腫れが診られるとき、その腫れの原因になっている歯や、病巣を特定するために、造影剤入りのゴムの針をその部分にいれレントゲンをることで、より正確に診断できる検査方法を用いることがあります。

141017(12)

 

2本の歯の間にぷくっとした歯ぐきの腫れが認められます。

141017(13)

 

ゴムの針を刺した状態でレントゲンを撮影します。

 

 

141017(11)

 

レントゲンで、造影剤入りのゴムの針の先が、その病巣を正確に指示しています。

このレントゲン検査で、病巣が後ろの方の小臼歯にあると分かりました。

 

この検査は、瘻孔(フィステル)と呼ばれる歯の根の膿の出口(排膿路)が認められ、なおかつ、どの歯がその原因になっているか、鑑別診断が難しいときに大変有効な検査になります。

CTによる、歯の根の病気の診査と、上顎洞炎(蓄膿症)、歯性上顎洞炎への影響と、鼻性上顎洞炎との鑑別診断

150122(4)

 

歯根嚢胞は認められるが、上顎洞炎は認められないタイプ(ステージ、段階)の歯の根の病気

140924(10)

歯根嚢胞が認められるが、上顎洞炎に移行しているタイプ(ステージ、段階)の歯の根の病気

 

また、症状のある場合、緊急処置を先に行い、痛みや腫れを抑えます。その場合、抗生物質の投薬や、場合によっては、切開排膿処置などの消炎治療も併用しなければならない場合もあります。

その際に、なるべく痛みや腫れを緩和するために、北山吉川歯科クリニックでは、レーザー治療を行うこともあります。