矯正治療のコンピューターによるレントゲン検査と診断について

矯正治療に際して、レントゲンによる検査は必要不可欠なものですが、そのレントゲンを、コンピューターによる分析を行うことで、より正確に、確実に診断と成長予測、治療予測、治療評価を行えます。

矯正治療の相談に来られたお子さんの最適な矯正治療の方法、期間、タイミングを決めるための検査の診断

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受け口の状態が、3歳から10歳ぐらいにみられる場合は、歯並びや、咬み合わせの治療以上に、お顔の発育への悪影響を予防、改善する必要があります。

7歳時の検査

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7歳の時の矯正治療後のお顔の発育の評価

10歳児の検査

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7歳時と10歳児の比較

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歯並びが悪くても口元のバランスを崩さないようにする歯列矯正

歯並びが悪くても、口元のバランスが悪くない場合(口元がはじめからきれいな場合)は歯並びのみを治して、口元は変えないように治療の際に配慮することが大切です。

術前は、歯並びは、前歯がデコボコの乱ぐい歯で、前歯がかみ合わない開口の状態も見られましたが、口元は、バランスが取れていて、きれいでした。
そのために、歯並びはきれいにして、前歯のデコボコはひっこめても、口元はひっこめないように配慮しなければなりません。

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歯並びは変えましたが、術後の口元は、術前と変化しないように治療しました。

骨年齢

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矯正治療の際に、実際の年齢と、個人差のある成長発育年齢のいわゆる生理的年齢を総合的に判断して、矯正治療のタイミングなどを見計らう際に役立てる検査の一つとして、骨年齢の評価法があります。

骨年齢の評価は、通常、手のレントゲンを撮影して行われます。そして、標準的な骨年齢アトラスを参考にして、その年齢での骨核の出現状況等と比較して、成長発育年齢のいわゆる生理的年齢を求めます。

手のレントゲンによる骨年齢の把握

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矯正治療においては、実際の年齢(歴齢)と、骨格的な成長の年齢(生理的年齢)を把握する簡便かつ有効な診断方法として、手のレントゲンを参考にして、矯正治療の時期、タイミングを考慮するのに役立てます。

 

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手のレントゲン検査の意味、目的、方法、メリット、デメリット

意味

実際の年齢(歴齢)と、骨格的な成長の年齢(生理的年齢)を把握する簡便かつ有効な診断方法

目的

矯正治療の時期、タイミングを考慮するのに役立てます。

方法

左右どちらか片方の手のひらをレントゲン撮影します。

メリット

レントゲンの撮影が容易。

エックス線の被ばくに対して小児のお子様などに対しても安全な部位である。

デメリット

歯科保険の適応外になる。(当クリニックでは矯正検査の費用に含まれています。)

実際の診断の方法(診断の応用方法)

手のひら部分の骨の数(手根骨の骨核の数)・・・年齢の平均状態と対比

骨と骨の隙間(骨端線の消失)・・・年齢の平均状態と対比、隙間、幅の大きさから成長を予測

親指の内側の骨の有無(拇指尺側種子骨の出現)・・・出現時期の少し前から同時期に骨格的な成長が盛んになるため、顎の成長が予測できる。

 

矯正検査

矯正治療(歯列矯正治療)の検査

矯正治療(歯列矯正治療)の検査には以下のような検査が行われます。

  • 顔、頭のレントゲン
  • 顎のレントゲン
  • 歯のレントゲン
  • 歯と顎の模型の分析
  • お口の中と顔の写真

などです。

 

  • 顔、頭のレントゲン(顔と、頭と、顎の成長とバランスを診断するのに用いられます。また、このレントゲンは、経年的な変化を、一定の規格基準で撮影し、比較診断します。)

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  • 顎ののレントゲン(全体の顎の大きさと、歯の大きさのバランスや、歯の根の角度、歯の生え変わりや成長の様子などを調べます)

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  • 歯のレントゲン(矯正治療に伴い虫歯や歯槽膿漏、歯周病、歯の根の病気などを調べます。)

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  • 歯と顎の模型の分析(歯と顎のバランスや、かみ合わせなどを調べます。)

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  • お口の中と顔の写真

図4

 

顔、頭のレントゲン

  • 顔と、頭と、顎の成長とバランスを診断するのに用いられます。また、このレントゲンは、経年的な変化、または矯正治療の術前、術後の変化を、一定の規格基準で撮影し、比較診断します。

図2

頭部エックス線規格写真(側貌)

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頭部エックス線規格写真(側貌)(顔のや咬み合わせのゆがみなどを検査する)

 

北山吉川歯科クリニックでは、上のような、レントゲンを、単に撮影するのではなく、撮影したレントゲンを、コンピューターで計測、または、診断したり、咬み合わせや、骨格的な要素が、顔貌にどのようにかかわりがあるか(影響しているか)などを、特殊なソフトで、処理して、術前後診断、術前シュミレーション、矯正治療の最適なタイミングの決定などに役立てます。

 

顎のレントゲン

顎のレントゲンは、パノラマレントゲンと呼ばれ、歯の生え変わりの様子や歯の根の形や方向、親知らずの状態などを調べます。

また、ある程度、顎の大きさと、歯並びのバランスを評価することもできます。そのほか、ある程度の虫歯や、歯槽膿漏、を調べたり、もし、過去に歯科治療を受けている場合は、歯科的な既往歴を知ることにも有効です。

 

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7歳児のパノラマレンドゲン (歯の生え変わりは、年齢に比べ標準的で、後続永久歯の数も異常はなく、顎の大きさも、永久歯とのバランスがそう悪くないなどの評価ができる)

 

 

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