マウスピース矯正の種類と方法

マウスピース矯正には様々な方法、メーカー、名称があり、それぞれ、特徴や違いもあります。

現在、マウスピース矯正では、日本では、インビザライン(invisalign)あたりが、名前の認知度が高いと思いますが、アメリカをはじめ海外では、様々な会社が、それぞれ独自のシステムを持って治療ができるようにしています。

基本的な治療の概念は変わりませんが、矯正治療の料金(矯正治療の費用)や、期間、治療を進めていく方法に違いがあります。

 

 

下の写真のように、矯正治療の検査、診断、治療計画が終わり、マウスピースによる治療が決まれば、歯列矯正治療開始から、歯列矯正治療終了までのマウスピースキットが届きます。

それを、ステップ順に、ソフト、ミデアムソフト、ハード、の順番で、マウスピースを交換しながら、矯正治療を進めていきます。

 

 

 

 

 

年齢による拡大装置(顎を広げる装置)の選択

矯正治療における、拡大装置(顎を広げる装置)は、年齢や発育の状態に応じて、様々な使い分けがされます。

040306(136)

 

乳歯列期や混合歯列期において、顎を広げたり、顎の発育を促したり、顎の発育を阻害する要因を取り除いたり、排除したりして、顎の大きさが発達しやすいようにして顎を広げます。

 

110528(17)1

120331(187)

 

乳歯列期や混合歯列期において、ちょっとした歯の生え変わりのコントロールで、顎を広げたり、顎の発育を促したり、顎の発育を阻害する要因を取り除いたり、排除したりして、顎の大きさが発達しやすいようにして顎を広げます。

 141226(9)

 

小学校低、高学年から、高校生ぐらいまでの、身長などの発育期に、上顎がまだ、未完成状態の時期に、顎の真ん中の骨を広げ、顎の骨格を広げます。

101030(100)

 

顎や、骨格が完成した成人期に、歯列や歯と歯の距離を広げ顎を広げます。

 

これらの装置は、それぞれ、適応の意味と、時期があり、うまく選択することで、適切な矯正治療が行えます。

歯を抜かない矯正治療(非抜歯矯正)

歯並びがガタガタで、顎が小さい場合、歯並びをまっすぐにきれいにするためスペースを顎を広げて作ることにより、歯を抜かずに矯正治療をすることができます。また、その際に、前歯が出っ張らないようにお口の内側を広げてスペースをつくります。

120709(38)

120709(39)

120709(40)

120709(41)

120709(42)

120709(45)

120709(44)

120709(46)

120709(47)

120709(48)

120709(52)

120709(50)

120709(51)

120709(53)

120709(37)

出っ歯を治す場合の非抜歯矯正をするための装置

出っ歯の歯を治す際には、歯並びをきれいに並べるのに、前歯を引っ込めながら、なおかつ、その混み合った歯並びを並べるためのスペースを作らなければなりません。

通常は、そのような場合、歯を抜いて(抜歯して)、歯を並べるためのスペースを作り、歯をまっすぐに並べますが、可能な限り、歯を抜歯せずに矯正治療ができる場合は、非抜歯矯正を選択できるようにして、治療を進めます。(口元のバランスや、咬み合わせ、年齢など様々な条件を考慮し、精密検査の結果と照らし合わせて、判断します。)

そのように、治療を進める方法の一つとして、顎を広げる装置(クワッドへリックス 通称QHと呼ばれる矯正装置)を用いて治療する方法があります。

111024(59)

111024(60)

111024(61)

111024(62)

111024(64)

111024(65)

111024(66)

111024(67)

111024(68)

111024(69)

口元のバランスとかみ合わせを考慮した成人歯列矯正

30代や40代以降の成人の歯列矯正(いわゆる成人矯正)は、虫歯や、歯槽膿漏(歯周病)の予防のほかに、口元の老化の予防(口元のアンチエイジング)もその重要な目的の一つになります。

140214(12)

140214(13)

140214(14)

140214(21)

140214(17)

140214(18)

140214(19)

140214(26)

140214(27)

140214(28)

140214(22)

140214(24)

140214(25)

140214(11)

咬み合わせもよくなり、口元のはりも、八重歯にひきつられたはりではなく、きれいなスマイルラインのつやとはりのある口元になりました。

歯を抜かない矯正(非抜歯の歯列矯正)

歯並びがガタガタしていたり、デコボコしていたり、八重歯になっていたりするような、いわゆる乱杭歯のような歯並びの場合、歯がまっすぐに並ぶためのスペースと、顎の大きさのバランスが取れていない(歯が並ぶには、顎が小さい)ことが、原因になっていること考えられます。

そのような場合、そのスペースを作るために、歯を抜く必要が出てくる場合がありますが、歯並びだけでなく、口元とのバランスを考えて、治療をしなければなりません。

万が一、歯を抜くことで、歯がきれいになっても、口元が小さくなりすぎるようなことが起きる場合は、きちんとした矯正治療になりませんので、そのバランスを考えて、治療を行わなくてはなりません。

矯正治療を行う場合、万が一、抜歯矯正か、非抜歯矯正かの選択をしなくてはいけない場合、なるべく、非抜歯矯正が選択できるようにして、治療を進めますが、口元のバランスののために、非抜歯でする場合、矯正治療で、口元が出っ張らないように配慮しなければなりません。

101030(93)

101030(94)

101030(95)

101030(97)

101030(98)

術前のお口と、歯並びですが、歯並びはガタガタしていますが、口元は、引き締まった、きれいな口元をされています。

101030(96)

101030(100)

101030(101)

101030(102)

101030(105)

101030(106)

101030(91)

101030(92)

術後、きれいな口元を崩さずに、歯並びとかみ合わせをきれいにしました。

101030(104)

また、非抜歯矯正といっても、矯正治療の仕上げとして、歯並びを悪くする原因となっている親知らずは抜いておく必要があります。

マウスピース矯正について(前歯のすきっぱ)

わずかな歯並びの調整は、ワイヤー装置などを使った矯正治療をしなくても、つけ外しの透明のマウスピースでするマウスピース矯正で矯正治療を行うことができます。

このマウスピース矯正は、そのマウスピースの種類で、インビザラインやクリアアライナー、クリアリテーナー、クリアトレーなど、様々な呼び方で呼ばれ、目立たず、審美的な矯正方法として、人気が高まってきており、従来のワイヤー矯正にためらいや、抵抗感がある場合に非常に効果的な治療法です。

ただし、適応症も考慮しなければならないので、従来通りの矯正治療の術前の精密検査が大切になります。

100424(10)

 

 

術前 (前歯の隙間 すきっ歯)

100424(11)

 

治療開始時(マウスピースが少し浮いて入らない感じで、その隙間のせいで、マウスピースが曇った状態になる)

一日10時間以上(おおよそ16時間程度の装着が理想) 食事の際は外し、それ以外の装着時はできれば噛みこみを繰り返してもらうと矯正治療の期間が早くなる)

100424(17)

 

治療開始2週間後(マウスピースがぴったりと入るようになったら、歯がきれいにそろってきたサインです。)

100424(18)

 

術後(前歯の隙間が閉じ、きれいな歯並びに)

小児の床矯正について(可撤式急速拡大装置)

1(9)

 

永久歯が生えそろう途中で、顎の成長中のお子さんです。

2(8)

 

急速拡大装置と呼ばれる顎を広げる装置で、歯がきれいに生えそろって並ぶ顎の大きさにすることができる装置です。

このような装置を適切な時期(適切なタイミングや条件)に使用して歯科矯正治療(歯列矯正)をすることで、歯を抜かずにきれいな歯並びとかみ合わせにすることができます。

通常このような装置は、固定式と可撤式(付け外しがきく)タイプに分かれ、それぞれ、患者様の状況に応じて使い分けます。

4(11)

 

急速拡大装置と呼ばれる顎を広げる装置で顎が広がった状態(前歯がすきっぱになって、スペースが広がっている)

5(12)

 

約2週間で次の装置に付け替え、歯並びを整えます。

6(7)

 

歯並びが整った状態